『マイホームのお金』第1回 住宅ローン
投稿日:2021.11.13
新築不動産部 宅地建物取引士&住宅ローンアドバイザーの近藤です。
皆様が住まいを検討する上で、とても気になるお金のことについてお話ししていきたいと思います。
1.住宅ローン
第1回目は住宅ローンについてです。
住宅購入者のほとんどの人が住宅ローンを組まれると思います。
宅地建物取引士の他に住宅ローンアドバイザーの資格を取得し、
これまで様々な金融機関のローンを取り扱った経験から、少しでもお役に立てればと思います。
- 金利タイプ 変動金利が多いらしいけど、不安もあるし、固定金利はどうなの?
ずっと変わらない固定金利で、かつ低金利、が理想
なのは言うまでもありません。
ただ、ご存じの通り固定期間が長ければ長いほど金利は高くなります。
■今借りている人の利用状況はどうなのか
金融機関の調査で変動金利の貸出は2016年度で全体の約50%と一番多くなっています。
その後、毎年の調査では、約64%、約70%、約75%と確実に変動金利の利用率が増えています。
また、今後増えるであろうと予想される金利タイプでも、変動金利が最も多くなっています。
やはり今の低金利が続く状況では、皆さん変動金利を選択しているようです。
将来金利が上昇して払えなくなったらどうしよう、
と固定金利を選んだ人も一向に上がらない金利情勢に損した気分、といった話も聞きます。
■なぜ変動金利が多いのか
選ばれている理由の一つは、もちろん金利が低い、だから返済額が安い。
⇒その分借入額も増やせて、良い物件も選べる!
それ以外にも、2つのルールによる安心感も影響しています。
ルール1・・・5年ルール
変動金利は一般的に年2回金利の見直し、変動がありますが、実際の支払金額は
5年間変わらない、というルールです。
ルール2・・・125%ルール
前5年間の返済額の1.25倍を返済額の上限とするルールです。
この2つのルールを聞くととても安心してしまいますが・・・
■変動金利の注意点は
注意点は、実際の適用金利は変動しているので返済金額の内、利息分が増えて元金の減りが減っています。
どんどん金利が上がっていった場合、支払ったのは利息ばかりで元金が減らないといったことも起こりえます。
仮に毎月の返済額が10万円、そのうち借入元金が8万円、利息が2万円とします。
金利が上昇し、利息額が2万円から3万円になった場合、
元金部分は8万円から7万円に減りますが、毎月の返済額
は10万円のまま変わりません。
支払い金額は変わりませんが、「元金の返済が減っている」事に
注意が必要です。
その結果、最終35年の支払い時でも元金が想像以上に残っていた!
ということも起こりえます。
この場合、一般的に返済延長ではなく、一括返済を求められます。
■変動金利を選んだら
毎年送られる(ローン控除期間中)控除証明書で元金の残りを確認する。
金融機関ホームページやニュースなどで金利変動の動向を意識する。
といった注意をしつつ、いざとなったら借り換えも検討しましょう。
■こちらもご検討してみては?
金融機関によっては、変動金利と10年固定金利やフラット35を組み合わせて、リスク分散する商品もあります。
全部変動は不安、全部固定は返済額が高い、といった方におすすめです。
各プランの返済例のシミュレーションや、様々な金融機関の商品説明もおこなっています。
お気軽にご相談ください。