2024年の住宅購入時は省エネ基準が重要となる!!!
投稿日:2024.09.09
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■2024年の住宅購入時は省エネ基準を把握する!
既存住宅(中古住宅)については、
住宅ローン控除制度に変更はなく省エネ基準を満たさなくても控除を利用できますが、
省エネ改修対象の補助金制度の継続となります。
住宅ローン控除や補助金制度など、国は全体として住宅の省エネ化に大きくかじをきっています。
これから住宅を購入しようという方は、十分に理解しておく必要があります。また、
政府が少子化対策を拡充する一環として現役世代の生活支援を考え、
①19歳未満の子供がいる②夫婦のどちらかが40歳未満の世帯に対する優遇策を発表しています。
住宅ローン控除は、一定の条件のもとで、
個人が住宅ローンをりようして住宅を新築・取得・増改築などを行った場合、
年末時点の住宅ローン残高の0.7%を所得税と住民税から控除するという仕組みです。
控除できる期間は、新築住宅で最大13年、既存住宅で最大10年となっています。
≪国交省住宅ローン減税について≫
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html
■2024年の住宅ローン減税は条件によって控除期間や上限が異なる!
2024年からは制度が変わり、大きく変わるのは「新築住宅・買取再販」の「その他の住宅」という部分です。
「その他の住宅」とは、省エネ基準に適合しない住宅の事をさしています。
2024年1月以降に建築確認を受けた新築じゅうたくで「その他の住宅」に該当する場合、
住宅ローン控除が受けられないということになります。
ただし、救済措置として、2023年までに建築確認を受けた新築住宅は、控除額の上限が引き下げられます。
■原則すべて新築住宅は省エネ基準適合となる!改正建築物省エネ法が施工されたら!
2025年4月に改正建築物省エネ法が施工され、原則全ての新築住宅に省エネ基準適合が義務付けられます。
これより前倒しで、省エネ基準に適合しない新築住宅について住宅ローン控除の適用から外すということなので、
国は脱炭素社会の実現のために本腰を入れていく狙いがあります。
■省エネ化を検討したい。中古住宅購入時の補助金活用!
既存住宅については従来通りのルールとなり、
省エネ基準に適合していない寄贈住宅でも住宅ローン控除は使えます。
脱炭素社会の実現という目的からすると逆行しているように思えますが、
新築住宅は資材の高騰などで価格が上昇しており、手が届きにくくなっていること、
既存住宅を購入するほうが従来以上に増えていることなどから、一気にルールを変えることができませんでした。
またスクラップ&ビルドの考え「住宅をつくっては壊す」ことによる資源の消費と産業廃棄物の発生を抑制し、
資源の循環利用の実現などで環境への負担を低減させ、
ストック型社会への転換を図りたいという背景もあります。
そこで国は、既存住宅について省エネ改修の補助をすることで、温暖化ガスの排出削減を目指しています。
■省エネ性能を引き上げる!中古住宅購入時の補助金活用!
住宅の省エネ性能は断熱性と気密性がポイントになるといわれます。
外気の冷たさや暑さを遮断するために、室内の適温となっている空気をどうやってその場にとどめるかが鍵となります。
その重要な部分が開口部、窓廻りの改修をすることで省エネ性能を確保することに繋がります。
これまでの日本の住宅は、
例えるなら寒空にTシャツを着て、カイロを体に貼って過ごしているようなものだといわれてきました。
これでは、カイロ!!つまり暖房の費用がずっとかかり続けますし、エネルギーロスが高すぎるということになるわけです。
住宅ローン控除のルール変更に伴い、来年以降の新築住宅は、
断熱性と気密性が一定基準以上のものが主流となっていきます。
改正建築物省エネ法では、新築住宅は例えば外壁の断熱材の厚さを一定以上にしたり窓を複層ガラスにしたりする必要があります。
また、脱炭素社会の実現という観点から、
中古住宅についても、省エネ改修を推進する政策が継続されるといわれております。
今後の参考にお役立てください。
不動産事業部 松島 豊