不動産を相続した際に行うことは? その①
投稿日:2018.01.13
みなさん、こんにちは!
新築不動産部の郷路です。
本日は、不動産をお持ちの方なら必ず発生する相続について、ご説明させていただきます。
いつ起こるかわからないことですので、知っておられた方が良い知識です。
どなたにも起こることなので、対策などを3回に分けてご紹介させていただきます。
①名義変更
②税額の計算方法
③知っておきたい3箇条
それでは、今回は①名義変更について、ご説明させていただきますので、
皆様、どうぞ長文ですが、お付き合いをお願いいたします!!
不動産を相続された場合、何からはじめたよいのか?の疑問にお答えします。
まず、該当物件の所有者様が亡くなられた場合に行わないといけないのが名義変更(相続登記)の手続きです。
亡くなられた方(被相続人)の名義になっている不動産を、相続した相続人の名義にすることを相続登記といいます。
こちらの処理は、どなたが相続人になられるかが決まってから行います。
この相続人を決める行為を「遺産分割協議」と言い、それを書面にしたものを「遺産分割協議書」といいます。
この遺産分割協議書に記載されている通りに、名義変更を行っていきます。
流れとしては、下記のようになります。
相続発生→被相続人の財産の把握→相続人での遺産分割協議→協議書の作成→相続登記手続き
それでは、この相続登記の手続きについてご説明いたします。
1、不動産の名義変更(相続登記)にかかる費用
・登録免許税(相続登記する物件の固定資産税評価額の0.4%
・提出書類(戸籍謄本・住民票・証明書等)の取得費用
登録免許税は、不動産の価値により変動し、評価額の0.4%となります。
物件の固定資産税評価額が1000万だった場合、その0.4%ですので、4万円となります。
この評価額は、毎年市区町村から送付される固定資産税の課税明細表(納税通知書)に記載されています。
また、提出書類にかかる費用は、実際の申請時に必要となる戸籍謄本・住民票等の証明書類の取得費用ですが、個人差がありますけれど、数千円程度です。
この相続登記の手続きを司法書士に代行してもらうこともできます。
その場合は、その司法書士に依頼した費用が必要となります。この費用については、物件の価格、件数などにより変動します。
1物件だけですと、目安として、3万から5万くらいの費用となります。
2、不動産の名義変更(相続登記)にかかる必要書類
法務局や市区町村で取得するものを列挙します。
①対象不動産の登記簿謄本
②被相続人の出生時から死亡時までの戸籍謄本
③相続人全員の現在の戸籍謄本
④対象不動産を取得する相続人の住民票
⑤対象不動産の固定資産評価証明書
⑥相続人全員の印鑑証明
⑦遺産分割協議書
なお、遺言書があり、その遺言通りに相続登記を行う場合には、⑥と⑦は必要ありません。
司法書士に代行してもらう場合には、印鑑証明書以外は全て司法書士のほうで代行してもらうことが可能となっております。
3、ご自身で相続登記を行う場合
相続登記の手続きは、司法書士に代行を頼まれる方が多いですが、ご自身で行うことも可能です。
法務局や市区町村役場で必要書類を取得し、そちらで指示された通りに進められれば、手続きは可能です。
ただし、この場合、書類に記載ミスなどがあれば、後日、呼び出しがあること、添付書類の不備などでは、再取得・再提出が必要となったりということがある場合があります。
司法書士に代行してもらって手数料を支払うのか、ご自身で動かれるのか、また別の専門家に頼まれるのか、いろいろ検討されたら良いかと思います。
4、相続登記の期限
相続登記は義務ではなく、いつまでに行わないといけない、という期限もございません。
相続登記を行わずにいても、特に罰金等の罰則はありません。
ただし、これを行っておかないとデメリット等があります。
ですので、相続が発生しましたら、早期に相続登記を行うことを推奨します。
相続登記を行わないでいる場合のデメリット等
①不動産の売却、担保にできない
②他の相続人に勝手に売却等をされる恐れがある
③後の相続登記が困難になる場合がある
まず、①と②ですが、名義変更を行っていないのでご自分のモノという主張ができません。
また、②の場合は遺産分割協議書がまとまるまでは、一時的に相続人全員の共有状態となりますので、他の相続人でも売却が可能であるのです。この場合、所有権がなくなるということにはなりませんが、名義を元に戻す手続きは、かなり面倒です。
そして③ですが、相続登記をせずに長いこと放置をしておくと、相続につぐ相続で、相続人がどんどん増えていく可能性があります。ご高齢者などが相続人の場合、痴ほうなどにより実質、登記を行うことが不可能になってしまうことがあります。
このように、相続登記を行わないことによるデメリットは非常に大きいので、遺産分割協議書がまとまり次第、できるだけ早期に相続登記を済まされておくことを推奨します。
それでは、不動産を相続した場合の対応について、ザックリと説明させていただきましたので、
次回は税額の計算方法について詳しくご説明させていただきますので、よろしくお願いします!!
オオサワ創研 新築不動産部 TEL 0120-05-8490
郷路